- 1、なぜ猫が縁起物に?
奈良時代、仏教伝来の際に教典をネズミから守るために、一緒に船に乗って日本にやってきた猫。
その後も、ネズミから米を守ったり、害虫から蚕を守ったりと「守り神」として活躍しました。ここから「猫を飼うと福がやってくる」というイメージがついたとも言われています。招き猫の由来も、このイメージから来るのかもしれません。- 2、いつの時代に招き猫は誕生した?
江戸時代中期、江戸で庶民が猫を飼うことが流行りました。
大都市となった江戸では、猫の存在に癒しを求める…そんな風潮があったのかもしれません。猫にまつわる様々な言い伝えもあり、幸運をもたらす、商売繁盛といった縁起物の存在となっていきました。
招き猫は、まさに江戸生まれの優れた元祖ゆるキャラといえるのではないでしょうか。- 3、招き猫が生まれるきっかけにもなった、各地の招き猫伝説とは?
今戸焼説(東京都台東区)、豪徳寺説(東京都世田谷区)、自称院説(東京都新宿区)、伏見稲荷説(京都府伏見区)など全国に伝説を持つ招き猫。
それぞれに共通して「福を呼ぶ猫と信仰」とか深く結びついています。- 4、猫と仏教の切っても切れない縁とは?
奈良時代の仏教伝来の折、中国から経典や書籍、仏具を船で運ぶ際にネズミにかじられないように…と猫も一緒に乗ってやってきました。
江戸時代になると猫の存在が多く知られるようになり、猫にまつわる伝説も生まれていきました。
経典や仏具を守る猫と、福を呼ぶ招き猫・・・招き猫と仏教にも、意外なつながりがあるのかもしれません。- 5、どのような素材がありますか?
古来のものは粘土でできた招き猫、、陶器、磁器でできた招き猫などが多く、それぞれに各地域の焼物の産地としての特徴が感じられます。また木製や紙製、ガラス製、強化プラステック製の招き猫など素材はさまざまです。
招き猫美術館には、様々な素材・由来・産地の招き猫を展示してあります。詳しくは「コレクション紹介」をご覧ください。- 6、ポーズの意味とは?
右手上げている招き猫は「お金を招く」、左手を上げている招き猫は「人を招く」、両手を上げている招き猫は「幸運を招く」といわれています。
さらに、手の高さが高いと「遠くの福を招く」を、低いと「近くの福を招く」と信じられています。- 7、色に意味はありますか?
白…開運 赤…病封じ 黒…魔除け 金…金運 桃…恋愛成就 緑…学力向上
青…家内安全 紫…長寿 などの意味があります。詳しくは「コレクション紹介」もご覧ください。- 8、全国にある、郷土招き猫とは?
北は東北、南は九州まで全国各地で招き猫が生産されていました。
形状としては、土人形や張り子が中心です。- 9.コレクションの中で一番大きな猫は?
-
楠でできた招き猫で、重さが100kgあります。
まさに横綱級の大きさ、重さです。名前を公募し、「金福」と名付けられています。 - 10.招き猫文化は、日本独自のものですか?
発祥は日本です。今や、招き猫は海を渡り、フランスのバカラ社やスペインのリヤドロ社といったトップブラントも、招き猫を製造しています。
招き猫文化は、世界各国で花開き始めています。